Sending Rockbox from Linux on VMware
VMware上のLinuxからロックボックスを外に出す


完成したファイルをプレーヤに上書きコピーすれば最新版の Rockbox がインス トールされます。 しかし、そもそも VMware上の Linuxから外にファイルを持ち出すにはどうすれば いいのか? これにはいくつかの方法がありますが、代表的なものを設定作業の手間的に一番楽 (だと思われる)順番で:

(1)ftpを使う
Windows側か Linux側のどちらか一方に ftpサーバを建てておけば、ftp クライアント を使ってファイルの転送が行える。

(2)sambaを使う
Linux側に samba をインストールすれば、Windowsのマイネットワークから Linux内 の共有フォルダの読み書きができるようになる。恐らくこれが一番一般的な方法かと 思われます。(特に普段 Linux を使っている人ならば大抵これを使うでしょう)

(3)VMwareのホストOSとゲストOSとで共有フォルダを作る
VMware Toolsをインストールし、Windows側とLinux側と両方から読み書きできる フォルダを作成する。


(1)はWindows側でフリーソフトの簡易ftpサーバソフトをインストールしてやって Linuxから Windows のサーバへログインし、アップロードを行う方法。 Linux側で ftpサーバソフト(ftpデーモンと呼ぶ)をインストールしてもいいけれど、 設定にはそれなりに手間もかかれば知識も必要。

手間も知識も、という点では(2)も同様ではあるものの、取り敢えず使うだけの手抜き 設定ならば、それほどでもない?
設定終了後の転送そのものの手間としては比較的楽ではある。

(3)がキチンと設定できれば普通に cp コマンドで移動するだけなので楽ではあるが、 設定はそれなりに面倒。面倒な上に、キチンと設定できても日本語のファイル名は 文字化けして表示されるので、使用感はイマイチ。
文字化けについては、Vine(デフォルトの文字コードは EUC-JP)ではなく、文字コード が UTF-8の他のディストリビューション(FedoraCoreとか)と XP, Vistaの組み合わせ ならばOKかも?

実は、Linux にUSB接続したプレーヤを認識させて直接転送する、というのが一番 簡単だとは思うけど、VMwareでのUSBの扱いがよく分からんのでその辺は未踏領域。 多分そんなに難しくはないと思いますが。



ファイルやり取りに関する設定例


この辺の段取りについては Vineローカルな部分も多々あるので、他のディストリ ビューションを利用する場合には各自調べてください。
この項は、必ずしも初心者向けの文章になってません。

Windows に ftpサーバを 1分間で建ててみる

以上で設定終了。
ファイアウォールが設定してある場合には、外部からftpのアクセスを許可するように 変更してください。(分からなければ、やりとりを行うときだけファイアウォールを offにしちゃうとか)

使い方
Linux側からWindows側に rockbox/build の中の rockbox.zip をアップロードする
  1. rockbox/build に移動する
  2. ftp 192.168.0.10 ←アドレスは上で設定したものを
  3. ユーザ名を聞かれるので anonymous と入れる
  4. パスワードは空でOK
  5. ftp> というプロンプトが出たら
  6. put rockbox.zip と入力
  7. 転送が終わったら ctrl-D を押して終了
途中のメッセージは文字化けしてますが、無視してください。
セキュリティ的には大問題な状態なので、転送が終わったらサーバソフトはさっさ と終了しておいた方がいいでしょう。

Linux側にサーバを建てて Windows側からダウンロードするという方法は結構面倒 なので、その気のある人は自力で調べてください。
Vine Linux での標準的な ftpデーモンは proftpd というソフトです。 インストールは apt-get install proftpd で OK。
設定参考 http://www.stackasterisk.jp/tech/systemConstruction/proftpd01_01.jspなど



samba の最低限インストール手順をとても大雑把に

作業はすべてroot権限で
(1)sambaのインストール
apt-get install samba
(2)ファイアウォール
インストール時にファイアウォールを設定してある場合は、setupコマンドで sambaへのアクセスを許可する。

(3)sambaの設定ファイル(超イイカゲン版)
以下をコピペして smb.conf というファイル名で保存し、/etc/samba に置く。
[global]
	server string = VMware_Vine
	workgroup = WORKGROUP
	create mode = 0777
	directory mode = 0777
	security = share
	client code page = 932
	coding system = euc
	case sensitive = no
	locking = no
	oplocks = no

[build]
	path = /home/USER/rockbox/build
	writeable = yes
	guest ok = yes
	guest only = yes
ワークグループ名やユーザ名は各自の環境に合わせて修正してください。 ハッキリ言ってセキュリティもへったくれも無い「動くだけ」の設定です。
以上で設定は終了です。

(4)samba 起動
service smb start
と打ってエラーにならず起動が終了すれば samba が正常に動作しているはず。 これで普通に Windowsのマイネットワークの中にアイコンが出てくるはずです。 (上記の例の場合には VMware_Vine というPC)
使うたびに手動で起動させるのが面倒な場合には、自動的に起動するように以下の ように設定してください。
chkconfig --level 23 smb on
chkconfig --list として設定されている一覧を表示したとき、smb の行の 2 と 3 が on になっていれば、正常に設定されていることになります。
swat というソフトをインストールすれば細かい設定を webブラウザ経由の GUIで 行えるようになります。ただし、設定項目は非常に多岐にわたっており、かなり 真面目に勉強しないとキチンと設定するのは難しいと思われます。真面目な話、 これだけの話で本が何冊も出ています。



ホスト-ゲスト間ファイル共有フォルダの設定方法

大分ぞんざいな感じで行きます。
この機能を使うためには、VMware Toolsというソフトをインストール必要があり ますが、以下の説明では、初心者の方はいろいろ調べながらでないと難しいかも しれません。
VMware Tools は VMware 本体がインストールされたフォルダの中に、各ゲストOS 向けのインストーラがディスクイメージで収録されています。

(1)Vine.vmx を修正する
ide1:0.fileName = "D:\temp\Vine42-i386.iso" という行のファイル名部分を、 Windowsにインストールされた VMware フォルダの中の linux.iso に入れ替える (フルパスで記入)。
(例)
ide1:0.fileName = "C:\Program Files\VMware\VMware Player\linux.iso"
また、以下をコピペで追加する。
sharedFolder0.enabled = "TRUE"
sharedFolder0.present = "TRUE"
sharedFolder0.writeAccess = "TRUE"
sharedFolder0.readAccess = "TRUE"
sharedFolder0.hostPath = "d:\temp"
sharedFolder0.guestName ="share"
sharedFolder0.eXpiration = "never"
sharedFolder.maxNum = "1"
共有する Windows側のフォルダ(例では D:\temp)や、Linux内でのディレクトリ名 (share)は好きなように変えてください。
同様に sharedFolder1 等で追加すれば、複数の共有ディレクトリが作成できます。

(2)Linuxを起動し、root権限でCD-ROMを /mnt/cdrom にマウントする
mount -o ro /dev/cdrom /mnt/cdrom
(3)マウントした CD-ROMイメージ中の tar ball を展開する
tar zxvf /mnt/cdrom/VMwareTools-6.0.2-59824.tar.gz
(ファイル名/バージョンは違うかもしれません: 要確認)

(4)展開したディレクトリに移動して root権限でインストーラを実行
cd vmware-tools-distrib
su
./vmware-install.pl
「××ですが、いいですか?」的な質問で何度か止るけれど、基本的に全部デフォルト 設定のままエンターを押し続ければ OK。
終わったところで出るメッセージに従ってネットワークドライバの変更を行う。
/etc/init.d/network stop
rmmod pcnet32
rmmod vmxnet
modprobe vmxnet
/etc/init.d/network start
(5)VWware本体の共有設定
VMwareのウィンドウ上部にある VMware Player▽ というボタンを押し、設定 メニューの中から「共有フォルダ」を選ぶ。
フォルダの共有を「常に有効」にチェックを入れ OKボタンを押す。 ((1)の手順で記入した共有フォルダがリストに載っていることを確認する)

以上で設定終了。

Linux を再起動すると /mnt/hgfs の中に設定で入れた名前(上記の例の場合 には share)のディレクトリがマウントされています。
rockbox/build の中の rockbox.zip をここにコピーすると、(上記の例の場合 には)Windows の D:\temp の中に rockbox.zip が出現します。
(例)
cp ~/rockbox/build/rockbox.zip /mnt/hgfs/share


参考URL
VMware + Linux
building Rockbox
installing cross compiler


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