ROCKBOX の BUILD 覚え書き
このサイトではVMware上にインストールした Linux を使って最新版の Rockbox を Buildする
手順を説明します。
Rockbox は iPodその他のデジタルオーディオプレーヤ用の非公式ファームウェアで、
標準状態には入っていない様々な機能をプレーヤに与えることができます。
Rockboxの機能については、ここでは詳しくは書きません。
公式サイトなどを参照してください。
Rockboxは世界中の開発者の手によって、毎日進化を続けています。公式サイトには
ダウンロードすればすぐに利用できる最新パッケージが毎日アップロードされます
が、一時間でも速く最新版の機能を利用したい(笑)、
自分用に改造を行いたい、あるいはなんらかの非公式パッチを当てたい、といった場合には、
ソースコードを入手して
そこから自分の持っている機種用のファームウェアを作成しなくてはなりません。
この作業のことを build と呼び、UNIX系OSの開発環境が必要になります。
Windows での Rockbox の build については、Cygwin を利用した日本語での解説をしばしば見かけます。
Cygwin とは、Windows 上に擬似的なUNIX環境を作るフリーのシステムで、
あくまでも Windows の一部として機能するため、ある意味便利ではあるのですが、
実際に作業を行ってみると、VMware という仮想マシンソフトの上に Linux をインストール
して作業した方が、動作の安定性と速度の両面で遥かに優位でした。
どちらも無料で入手可能な環境ですし、Rockboxの build以外にも広く使い途がある
という点も考えると、初めて Rockbox の build に挑戦しようという人には VMware + Linux
環境も有力な選択肢として加えることができるのではないでしょうか。
VMware のホストOSは Windows とします。ゲストOSとして使用するLinux のディストリビューションは何でもいいんでしょう
が、自分が使い慣れてるのと、インストーラが小さいということで、今回は Vine
Linux を使います。
なお、MacOSX の場合、もともとUNIX系のOSをベースに作られているため、通常の開発環境(Xcode)を
入れてあれば問題なく build できます。subversion だけは標準ではインストールされていないので、適当なところ
からダウンロードしてください。
私は http://homepage.mac.com/martinott/
でもらった 1.4.4 で試してみました
が、手順PART 1 (8)以降の段取りで問題なく完了しました(MacOSX 10.3.9 にて確認)。
Windows では OS本体とは全く別の開発環境を用意しなければならないので、こと
Rockbox の build に限っては MacOSX の方がずっと楽です。
どの環境であれ、コマンドラインの操作を覚える必要はありますが。
ここでの文章は(概ね)Windowsおよびパソコン一般(ネットワークなど)のことはある程度知ってるけれど、Linux を全く or
ほとんど使ったことがない人向けに書かれています(一応)。
PART 1 Building Rockbox - ロックボックスをビルドする
PART 2 Sending Rockbox from Linux on VMware VMware上のLinuxからロックボックスを外に出す